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自分で仕事をコントロールする方法|裁量権(自己決定)が幸福度をあげる

仕事術

人間は、年収が高いことよりも「自己決定」ができていることに幸福を感じます。という研究結果が経済産業研究所から発表されています。

引用:幸福感と自己決定―日本における実証研究

そして、多くの時間を費やす仕事で自己決定ができる範囲が広い人、つまり「裁量権がある人」は幸福を感じやすいです。やらされ仕事じゃなく、主体的に仕事を動かしてる!という人の方がイキイキしているのはイメージがつきやすいと思います。

また、人は自分で判断を繰り返すことで成長します。つまり裁量権があると多くの判断をすることになるので、必然的に成長機会に恵まれます

でもさ、、裁量権ってどうすればもらえるの?

出世しろってこと??(ムリ、ヤダ、、)

↑考え方が逆です。正しくは以下の流れです。

  • 勘違い(✕):役職が上がる →裁量が増える →仕事ができるようになる
  • 正しい(◯):周囲(上司)から信頼される →裁量が増える →役職があがる

役職があがるのは結果(おまけ)です。

この記事では、「裁量権を持つ=仕事を任せられるようになる」方法を紹介します。市場価値のUP、キャリアアップ転職につながりますので、現状から抜け出したい!という方は是非、ご覧ください。

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裁量権が与えられる人の特徴=視座が高い

いきなり結論ですが、裁量権が与えられる人の特徴は「視座が高い人(今の自分よりも上の立場で物事を見ることができる)」です。多くの会社はピラミッド構造の組織なので、役職が高い人ほど高い位置から会社全体を見ています。

ちょっと分かりにくいと思いますので、上司の立場から「どんな人になら、安心して仕事を任せられるか?」を考えればわかりやすいです。

上司が信頼する人=視座が高い人
  • 上司が信頼している人=指示の意図を汲み取って動いてくれる
  • 意図を汲み取れる=上司と同じ目線で仕事ができている
  • 同じ目線を持てる=視座が高い

つまり、言われたことだけをやっているだけでは、裁量権は与えられないです。視座の違いが行動にどのような違いを及ぼすか、具体例で紹介します。

上司
上司

A社の状況を説明する資料をグラフ中心に、2、3枚でまとめて欲しい。

↑のような指示を上司がしたとします。

視座が低い人
視座が低い人

はい!分かりました。(指示をされ作業するだけ)

視座が高い人
視座が高い人

分かりました。”プロジェクト人員の追加依頼をするため”に社内会議で使うんですよね?であれば、競合企業がアプローチしてきていることも記載しておきますね。

↑あなたが上司ならどちらを信頼して、大事な仕事を任せたい!と思うかは一目瞭然だと思います。

つまり、求められている仕事に上司の意図を汲み取った上で実行に移している人が信頼されます。そしてこの積み重ねによって「裁量権」が与えられます

視座が低い状態:手段が目的化している

実際に働いていると、視座が低くなってしまっているケースは笑い事ではないほど発生していますので、こちらも事例で紹介します。

例)営業部 VS システム部

とあるシステム開発会社は、お客様に業務用システムの開発/納品を行っております。その中のプロジェクトで、顧客から仕様変更の依頼がありました。それに対して、システム部は猛反発して社内で大きな争いになりました。

それぞれの部門の言い分は、以下の通りです。

営業部
営業部

顧客要望を優先すべき!システム部は顧客のことを考えてない!

システム部
システム部

安定稼働するシステムを納品するためには仕様変更はできない。

顧客の言いなりになって、しわ寄せは全部こっちにきてる。。

↑いかがでしょうか?部門間の争いは、営業(今月の数字をあげたい)VS 経理(正しく数字を管理したい)、生産部門(量を増やしたい)VS 品質管理(品質が優先)、など様々なシーンで発生していると思います。

そして、大事なのは「争いの原因」が理解できているか?ということです。

原因は「手段を目的化」しているからです。

企業は共通の目的を達成するために組織化されてます。目的を分解して部門毎に役割が与えられています。しかし、各部門が役割を実行することを優先して大きな目的を阻害してしまうことがあります。つまり視座の低さが原因で、全体最適の目線を持てていないということです。

上記の例で具体的に説明すると、共通の目的は「顧客満足度の高いシステムを提供し、継続的に契約を得る」になります。それに対して、各部門の目線は以下の通りです。

<営業部の目線>
良い点:顧客の満足度を優先している
悪い点:トラブルリスクを抱えるので、継続的に契約できない

<システム部の目線>
良い点:継続的に契約をもらうために安心できるシステムを提供する
悪い点:納品/安定性を優先して、顧客要望に答えられていない

注意すべき点としては、どちらが正しい/正しくないという話ではないということです。自部門の「役割=手段」を目的化して部分最適に走ってしまっていることが「争いの原因」と理解することが重要です。

視座を高くする方法:2つ上のポジションになりきる

視座が高いメリット、逆に視座が低くなると部分最適になってしまうケースがあることを説明してきました。いよいよ「どうやって視座を高くしたらいいのか?」という問に回答したいと思います。

視座を高くする方法=自分の2つ上のポジションになりきる

「信頼される人」の特徴で上司の意図を汲み取る。という話をさせて頂きました。しかし、人の考えを読む/意図を汲み取ることは非常に難しいです。

そこで上司が「なぜ指示を出しているのか?」を考えると、2つ上の上司から何かの指示が出ているということに気づきます。つまり、2つ上のポジションから考えるようにすると上司の意図を汲み取りやすくなります。

例)2つ上のポジションで考えるメリット

<店舗ごとの売上データ整理の依頼>

部長:低迷している店舗を補填したい
課長:データを使って施策を考える
担当:売上データを整理する

↑2つ上のポジションからの目線になると、データを整理する目的/利用方法が見えてきます。すると整理する際にも、施策を考えるのに必要なデータを集中的に集めることができます。

このように視座を高くすることで、データ整理のような単純な作業も「やらされ作業」じゃなく、意味のある仕事にすることができます。

また前の章で、例として紹介した「営業部 VS システム部」のケースでも、視座が高い人が調整に入れば、会社全体として最善な「落とし所」を見つけるための建設的な話し合いをすることができます。

組織を超え、俯瞰して状況を判断するのは、非常に高度なスキルです。しかし、手に入れることができれば、間違いなくビジネスパーソンとして高い評価を得ることができます。

まとめ:視座をあげて、仕事をコントロールする権利を得よう!

最後に本記事で紹介した内容をまとめさせて頂きます。

自分で仕事をコントロールする方法
  • 自分で仕事をコントロールするには「裁量権」が必要
  • 裁量権が与えられる人=視座が高い人
  • 視座が低いと手段が目的になってしまう
  • 視座を高くする方法=2つ上のポジションになりきる

文章にするとカンタンそうですが、日常的に使いこなすのは結構難しいです。日々、鍛錬が必要ですが、重要なスキルなので、意識してみてください。

そして、視座をあげることができると、仕事だけじゃなくてプライベートな交友関係にもプラスの影響があります。視座を自由に上げ下げできる=相手の立場を理解できる人。になれるからです。

つまり相手の気持ちがわかるようになるので、人間的な魅力が増すということです。こちらもチャレンジするモチベーションになれば幸いです。

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