フェルミ推定によると地球上にアリは3,000兆匹いる(キリッ)
↑何言ってるの?フェルミ推定って、外資系コンサルファームが入社試験で使ってるだけで、実際の社会では何の役にも立たないよね?と思ってませんか??
そんなことはないです!!
結論:フェルミ推定を使いこなせると市場価値が上がります
理由は2つあります。
- 正解が分からない問題を解くことができる
- 自分の意見に説得力を持たせることができる
理由は後で詳しく説明しますが、今はインターネットを使えば、誰でも簡単に情報を調べることができます。つまり調べて分かる情報に価値はないです。本当に価値があるのは、調べてもすぐに情報が出てこないこと、つまり答えが分からないことです。
そして仕事において説得力をもつことは、多くの職種で価値があります。なので、フェルミ推定は全ての人に関係するビジネスの必修科目だと思ってます。
この記事では、フェルミ推定のメリットを伝えたいので、実際の例題を使って解説します。一緒にビジネススキルを高めましょう!
フェルミ推定が「ビジネス」で重要性な理由
まずフェルミ推定とは、物理学者であるエンリコ・フェルミさんが考案した、実際に調査することが難しい問題を論理的に推論し、短時間で概算する方法です。
フェルミさんは、原子爆弾の建設者、ノーベル物理学賞受賞、フェルミニウムの由来、最高レベルの物理学者です。
そんなすごい人がやってること、凡人には関係ないよ。
↑そんなことないです。実は日常生活でも、フェルミ推定を何気なく使っています。
例えば、学校全体の人数、旅行にいくら必要か、一人暮らしを始める時の費用、などです。学校全体の人数を考えるのであれば、30人×6クラス×3学年=540人くらいだなと。ざっくり頭の中で計算することができます。
フェルミ推定は、これの複雑バージョンだと思ってください。つまり「限られてた情報で答えを導きだす、仮説設計の能力」をフェルミ推定を学ぶことで身につきます。
いや、だからそれが一体なんの役にたつのさ??
↑めちゃくちゃ役立ちます。1つは、冒頭にも紹介した通り、「正解が分からない問題を解く」ために理論だててて、解いていくことができるロジカルシンキングが身につきます。
そして2つ目の「自分の意見に説得力を持たせることができる」ですが、実はこちらの方がより多くの方に関係ある話になります。
営業マンが、お客様に商品を購入してもらうために何をしますか?商品の特徴を話す?安さをアピールする?答えは「お値段以上の価値が商品にあること、つまり費用対効果が高いことを証明する」です。
例えば、企業にオフィス用の椅子を提案する場合、少し高価なA、普通のBの2つの商品を紹介し、営業としてはAを購入してほしいとします。
Aは少し高いですが、疲れにくいです。
つまり初期費用は高くなりますが、長期的には得します。
これだけだと、「疲れにくい」という抽象的な言葉で納得感がないですが、追加で以下のような数字を持ち出したらいかがでしょうか?
普通のイスでは、1日合計で1時間以上、休憩を挟まないと腰痛などの健康被害が発生します。
一方でAのイスは合計30分でも腰痛になりません。つまり30分 × 20日 × 12ヶ月 × 2000円。つまり1年間使えばイス1つで24万円分の差がでます。
かなり雑ですが、、、数字があると説得力が増します。これは営業に限らず、社内/社外問わずに企画を出したり、誰かを説得するときに応用できます。
つまりフェルミ推定を使いこなせると、色々なことを数字として表現して推論することができます。つまり数字に強い人となり、間違いなくビジネスパーソンとして価値があがります。
参考記事:数字に弱い人の特徴|数字に強くなる方法
フェルミ推定を身につける例題
フェルミ推定を身につけるには、実際に自分の頭を使ってトレーニングが必要です。例題を紹介しますので、一緒に考えてみてください。
例題①:あなたの結婚相手になり得る人は何人いるか?
いきなりなんて例題をだしてるんだ、、
↑と思われるかもしれませんが、特に未婚の方は、フェルミ推定を使って真剣に考えてみましょう。
フェルミ推定をする際に、大事なのは前提を定義することです。日本人に限定するのか、国際結婚まで視野にいれるかで話は変わってきますよね?
ですので、まずは前提を次の通り定義します。「あなたは男性、相手は日本人で、年齢差は年齢差は±5歳」とします。トランスジェンダー/エイジ的な話は一旦無視してください。あくまで思考実験です。
この問題は日本人口全体から、可能性がある人が何人いるか?を絞っていく問題です。この後解説に進みますが、よかったら先にご自身で考えてみてください。
運命の人、2.5万人。フェルミ推定をしたことで、かなり前向きになれた方もいらっしゃるのではないでしょうか?
例題②:冷凍食品の市場規模は?
コンサル企業の入社試験っぽいね!
2問目は、フェルミ推定では定番となる市場規模を求める問題を考えてみましょう。
この問題も前提を定義することが重要です。例えば、対象は個人だけ?法人も含む?国内限定?海外への輸出も検討する?など設定することが必要です。
この問題の前提を「国内における、家庭用冷凍食品の年間市場規模」とします。
お時間があれば、この問題もご自身で問いて頂いてから、解説をご覧ください。
上記の解き方はあくまで一例です。今回の計算において、家で食事する割合、冷凍食品の使用率などは、私が感覚的に数字をいれました。なので結果がかなり実数値に近かったのは、偶然の要素が強いです。
ですので、さらに式に説得力を持たせるのであれば、人口ではなくて、世帯数にして、世帯を単身/2人暮らし/3人暮らし、などに分けて計算しましょう。そうすれば、単身世帯は、外食が多く、冷凍食品の利用率が高いなど、各数値をそれぞれに合わせて設定できるので、更に納得感がある式になります。
フェルミ推定において、重要なのは計算式に妥当性があるのか?という点になります。是非、色々な問題を問いて、良い式/悪い式を見極められるようになってください。
まとめ:フェルミ推定で論理的思考力を鍛える
最後に本記事で紹介した内容をまとめさせて頂きます。
フェルミ推定は、そのまま利用できると言うよりは、地頭力を鍛えるトレーニングです。ただそういった地道な基礎能力UPは、中長期的に見れば、非常に価値ある取り組みになります。この記事がきっかけになれば幸いです。
そしてトレーニングの一貫として、是非、以下の問題も考えてみてください。ご要望をいただければ、また別の記事で解説をさせて頂きたいと思います。
- 居酒屋の一日の売上は?
- 日本にネコは何匹いるか?
このブログではビジネスパーソンの「市場価値をあげる仕事術」「転職に必要な考え方」を紹介してますので、よかったら他の記事もご覧ください。
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