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ITエンジニアに転職して「失敗する人」の特徴|忖度ない真実を業界歴15年目が語る

転職

ITエンジニアに転職して、手に職をつけたい!

会社に縛られない働き方をしたい!!

↑未経験からITエンジニアに転職を考えている方が、最近増えています。IT業界自体は、成長産業であり、エンジニア需要は今後も増加していくので、決して悪い選択ではないと思います。

ただ、、、転職を考えている方の話を聞いていると、

その考え方でITエンジニアになっても失敗する!

↑という人が非常に多いです。もしくは実際になっても「思っていた働き方と違う!」というパターンも増えてきそうだなと感じています。

私はエンジニアではないですが、IT業界に15年以上在籍しており、様々なエンジニアの方と関わりを持ってきました。この記事は、ITエンジニアへの転職を強烈に押すわけでもなく、かといってオワコンだと言うつもりもなく、少し引いた目線で忖度せずに、以下の内容を紹介したいと思います。

  • ITエンジニアの仕事(ざっくり)
  • 失敗する人の考え方と特徴:3選
  • 今後、どういったITエンジニアの需要があるのか?

これからITエンジニアを目指す方はもちろん、IT業界全体の動向を知る参考になると思いますので、ビジネスマン/就活生の方も、最後までご覧ください。

※注)本記事は、ITについて深く知らない方にも見て頂けるよう「わかり易さ+テンポ」を重視して簡素化して説明をします。厳密に表現すると多少異なる部分がありますが、ご了承ください。

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システム開発の流れ/仕事内容について

まずITエンジニアの仕事を知ってもらうために、システム開発の流れを紹介をしていきます。

システム開発の工程/職種/役割について

システム開発はざっくり分けると、以下の3ステップになります。

  1. 要件定義:どのようなことが出来るシステムなのかを決める
  2. 設計:要件を実現するために必要な機能/画面を決める
  3. 開発:決まった内容で動くように作る

また各ステップで登場する主な職種/役割も参考例として紹介します。

「1.要件定義」では、「プロジェクトマネージャー」が顧客(依頼主)と要件定義をします。何をどうやって作るのか?期間と納期は?全体の費用は?など様々な内容を考慮して、システムに関わる様々な要件を決めていきます。

「2.設計」では、「〇〇エンジニア※」や「デザイナー」が要件定義書をもとにして、システムの画面デザイン/システム内部の設計/インフラ環境などを設計していきます。(※〇〇にはサーバー/ネットワークなど役割に応じた名称が入る)

「3.開発」では、「プログラマー」が設計された仕様書に基づいて、効率的に動くシステムの開発をしていきます。ITエンジニアというとプログラマーをイメージされる方も多いと思いますが、コードを書くのは、全体の一部です。

作るものが、Webシステム/スマホアプリなのか?など、開発対象や方式によって、様々なケースがでてきますが、ざっくりまとめると1〜3の流れは共通となります。

職種/役割ついて詳しく(例:設計工程)

全体の流れを紹介しましたが、一番お伝えしたい「ITエンジニアになって失敗する人の考え方/特徴」をご理解いただくために、もう少し詳しい内容も紹介させていただきます。

例えば「デザイナー」という仕事一つをとっても、①芸術的なセンスを生かしてオシャレなデザインをすることを仕事にしている人もいれば、見た目のオシャレさより、②利用者の使いやすさ(ユーザーエクスペリエンス:UX)の設計仕事としている人もいます。

補足:UXデザインとは!?

UXデザインは、芸術的なセンスよりロジカルに利用者の行動心理などを考えた上で画面を設計していく能力が求められます。

例えば、iPhoneは説明書がなくても直感的に利用できる優れたUXを提供しています。逆に日本の家電製品は、ボタンが多すぎて何をどうしたらいいかパッと見て分からないのでUXとしては、イマイチ。。ということです。

少し話が逸れましたが、デザイナーと一口にいっても「何を目的にデザインするか」でスキルは変わってくるということです。さらに、掘り下げるとデザインを専門とするデザイナーもいれば、自分でデザインした内容を動くようにする「開発」までするフロントエンジニアを兼ねた人もいます。

「フロントエンジニア」とはWebサイト/アプリの動作する部分を開発する人のことです。自分で設計して、開発までできるのでプロジェクトを進める中で非常に重宝されます。

少しややこしい話もしてしまいましたが、以下の3点さえご理解いただければ十分です。

  • 「プログラミング」というのは開発工程の一部である
  • 役割/プロジェクト内容によって必要とされるスキルもバラバラ
  • 一人で複数のポジションをこなす人も多い(そういった人は重宝される)

ITエンジニアに転職して失敗する人の特徴/考え方

ココからが本題となる「ITエンジニアに転職して失敗する人の特徴/考え方」について説明していきます。実際にこういったことを言ってる人がいた、実話になります。

1.プログラミングさえ学べば、仕事があると思っている

手に職があれば、仕事があると思ったが、、

仕事をこなすには、新しく覚えることだらけ。。

一般人から見れば、コードがかけることは凄い技術に見えます。実際に習得するまでに、たくさんの努力をしたはずです。しかし、プロのITエンジニアとして仕事を受ける上で、プログラミング言語が分かること/コードがかけることは、あくまでスタートラインです。

例えるなら、英語を猛特訓して会話できるようになったからアメリカにいけば仕事が待っている!みたいな話です。実際は、行けば仕事があるなんてことはないです。語学は最低限のスキルで、そこからどんな仕事をするか?自分で自分の売り出し方/価値を戦略的に考えていく必要があります。

プログラミング言語を覚えるのは「スタートライン」。そこに何をかけ合わせて、自分の価値をだしていくのか戦略が必要。(例:デザイン×フロントエンジニア、業界知識×要件ヒアリング、など。次の章で後述します。)

2.営業をしなくていいと思っている

営業が苦手なので、プログラミングを学んだけど、、

仕事が入ってこない。。

ITエンジニアを目指す理由として「営業が苦手だから、、」というのは、まだ理解できます。しかし、「会社に縛られたくないですし、、」「副業として自分で稼げるようになりたくて、、」ということを同時に言う方は、めちゃくちゃ危険だと思ってます。

会社に縛られたくないということは、自分で案件を取りに行く必要があります。クラウドワークスなどのサイトに掲載/応募すれば、仕事を獲得することもできますが、決して好条件の案件が多いとは言えません。ですので、自分で自分を売り込む営業をする必要がありまし、良い条件を提示してもらうために交渉も必要です。

「営業をしたくない」という消去法で、ITエンジニアを選んではダメ。フリーランスは、自分で案件を獲得するための、営業活動が絶対に必要。(※企業に属するITエンジニアを目指す場合は、次の③もチェック)

3.コミュニケーションを取らなくていいと思っている

人と一緒になる仕事が苦手なんですが。

自分のペースで作業できるITエンジニアになったけど、、、、

システム開発の流れで説明した通り、一人で作りきれるシステムは非常に少ないです。基本的には複数人のチームで仕事をすることが多いです。ですので、チーム内でのコミュニケーションは必要です。

またコツコツ一人でするプログラミング「だけ」の人、つまり言われたことをするだけの作業マシーンは市場価値が低いです。IT業界がブラックと言われる理由が、低賃金で長時間作業をするデスマーチを作業マシーンとしてやらされるプログラマーがいるからです。(IT業界の構造的な闇はコチラの記事で解説してます。)

ITエンジニアとして尖ったスキル/専門性があるのであれば、自分単独でやる仕事もありますが、初心者にそんな仕事はないです。

コミュニケーションが苦手なので、黙々とできる仕事としてITエンジニアを選んではダメ。言われたことをやるだけ=プログラミングする「だけ」では、市場価値が低くなり、ブラックな労働環境で仕事をすることになる可能性が高い。

今後、ITエンジニアに求められること

最後に、今後のITエンジニアに求められる役割について紹介をしていきます。(私の個人的な意見も入ってます。)

まず、求められるスキルは大きく変わっていくことになると思います。なぜなら「ChatGPT」を始めとするAIが想像以上に早く実用化されそうだからです。ChatGPTは会話だけでなくプログラミングもでき、実際にChatGPTを使って、Googleのエンジニア試験を受けた結果、年収2,400万相当のスキルがあると判定されました。

2023年2月時点では、まだまだ不完全な部分も多いですが、今後も、ChatGPTを始めとするAIは飛躍的な進歩を遂げていき、言葉で指示すれば最適なプログラムを設計してくれるようになる時代が間違いなくきます。

となると、厳しい話ですが「コードが書けます」というエンジニアの価値は、限りなく0になるでしょう。

じゃあ、ITエンジニアは不要になるの??

↑そんなことはないです。AIを使うための「判断」については、人間の仕事として残るからです。

ですので、ITエンジニアとして今後、以下のような人たちは市場価値があがるのではないかと思います。

  • 顧客の真の要望を引き出す要件定義ができる
  • 要件に応じてAIに適切な指示が出せる
  • システムの活用支援/改修提案ができる

例えば物流業界で働いていた人がプログラミングを覚えたことで、業界特有の状況を踏まえて上で要件定義ができるITエンジニア(コンサル)になることもできると思います。

また、開発するだけではなく利用者の声を聞きながら活用支援をし、「利用者の声」とシステムを理解しているからできる改修提案は、エンジニアとしての知識が非常に役立つ領域だといえます。

このように、プログラミングを基礎スキルとした「システム活用に関する仕事」は増えていきます。今の自分のスキルと掛け合わせてどのような価値を生み出すことができるのか?などを考えるとITエンジニアとして成功しやすくなると思います。

まとめ:ビジネススキルの高いエンジニアが最強

最後に本記事で紹介した内容をまとめさせて頂きます。

ITエンジニアに転職して「失敗する人」の特徴と対策
  • システム開発は「要件定義→設計→開発」の3つの要素
  • プログラミングは一部で、様々な複合的なスキルが求められる
  • ITエンジニアに転職して「失敗する人」の特徴
    • プログラミングさえ学べば、仕事があると思っている
    • 営業をしなくていいと思っている
    • コミュニケーションを取らなくていいと思っている
  • 今後、ITエンジニアに求められること
    • 顧客の真の要望を引き出す要件定義ができる
    • 要件に応じてAIに適切な指示が出せる
    • システムの活用支援/改修提案ができる

ITエンジニアは将来性のある仕事だと思いますが、失敗する人の特徴のような考え方の方が結構いらっしゃるのも事実なので、改めて将来を考えるきっかけになれば幸いです。

ちなみに、今後のITエンジニアに求められるスキル(コミュニケーション力/論点設定力/問題解決力など)はいずれも、このブログで紹介しているビジネスパーソンの「市場価値をあげる仕事術」スキルですので、よかったら他の記事もご覧ください。

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