世界的な企業である「トヨタ」ですら終身雇用は難しいと言っている時代ですが、会社の肩書やブランドを外したときに、自分がどのくらい世の中で通用するか考えたことはありますか?
これから必要となるのは、個人として「周囲から必要とされる力」を磨き、自分の名前で仕事をしていくことです。周囲から必要とされるということは、会社に属していようが、フリーランスであろうが、仕事をして報酬を得ることができます。
そんなこといってもさ、、どうしたら周囲に必要とされるかわからないよ。。
具体的になにをしたらいいのか、教えてほしい!
本記事では「周囲から必要とされる力」を身につけるために「なぜか声がかかる人の習慣」(著者:高橋 浩一氏)という本を要約しながら具体的なステップについて紹介します。
改めて、「周囲から必要とされる力」は終身雇用制度が崩壊していくなかで、すべての人にとって必要となる力です。サクッと読めるようにまとめましたので、最後までご覧になってください。
心が動くメカニズムを知る
あなたに声がかかるということは、必ず「声をかける人」がいます。つまり、人から声をかけられるためには、「あなたに声をかけたい!」と相手の心を動かす必要があります。
まずは「どんなときに人の心が動くのか?」を知りましょう。心の動きに詳しくなることで、自分がなにをすればよいかを理解することができます。
大事な場面では他人に決定権がある
強く望んで努力をしても、決定権が相手にある場合は、受け入れてもらえなければ報われない可能性もあるという現実を私たちは認識しておく必要があります。
どれも大きなイベントですが、「自分が望んでいたとしても、最終的には他人に決定権がある」というケースです。
もちろん高望みをせず、何かを妥協すれば選択肢は他にもあるでしょう。しかし、人生の大事な場面で、自分にとっての「理想」がはっきりしていたら、やっぱりそれは実現したいですよね。
「自らの意思だけでは決められない」という世の中の構造を正しく理解した人が、結果的に自分の望みを叶えることができます。
なぜ相手の心が動いたかを知る
どんな場面であれ、自分に対してOKの返事をもらえた場合、それはあなたの行動で相手の心が動いたということです。
しかし、多くの場合「自分のどんな行動」が相手の心を動かしたのかを正確に把握できていません。
ここで大事なのは「自分が予想していた場面とは違うところで、相手の心が動いていた」ということです。つまり先程の、3つの例においても、実際に心が動いたのは、以下のような行動だったかもしれません。
人の心を動かすのが難しいと感じるのは、あなたの人間力やスキルが低いからではありません。努力していないからでもありません。「いつ、どんなふうに人の心が動くのか」「自分の強み」に関する情報が圧倒的に足りないからです。
人の心がどう動くのかに詳しくなるほど、報われないことは減っていき、自分の希望が叶うことが増えていきます。
なぜか声がかかる人になる
ここからは「なぜか声がかかる人」になるための3つのステージについて紹介していきます。順番に進んでいくことで、自分の影響力の輪を拡大していくことができます。
ステージ1:自分の身近な人から声がかかる
まず目指すべきは、自分の周囲から声をかけてもらえるようになることです。あなたのことをよく知る友人から相談されるということは、「何か」があるはずです。
つまりステージ1は「何か」=「強み」を正しく理解して育てるというステージになります。具体的な方法について紹介します。
身近な人にフィードバックをもらう
ちょっと気恥ずかしいかもしれませんが、「自分の行動で心が動いたとき(ポジティブな話)」をきいてみましょう。できれば複数人にきくことで、いろいろな角度から自信の強みが見えてきます。
例えば、周囲から以下のような意見をもらえたとします。
- 後輩「オープンで話やすい人だと思ってます」
- 同僚「お互いに距離があったときに、ぶっちゃけ話をして場を和ませてくれた」
- 取引先「商品説明よりも、雑談で盛り上がって、良い印象をもっていました。」
似たようなエピソードになってきますが、「初対面でも相手に警戒心を与えずにフランクに付き合える」が強みということになります。
自信の強みがわかれば、それを活用してアクションに移してみましょう
- 話をしたことない会社の同僚に声をかけてみる
- 新規の取引先とは「商談」ではなく「会話」を優先してみる
実行結果を人に共有する
自分の強みを活かせる場面を探して、積極的に実行してみましょう。そして大事なのは、その結果をフィードバックしてくれた人に共有することです。
教えてもらった強みを実行してうまくいったと報告をもらえるとフィードバックした人もハッピーになります。すると、その方からは新たなフィードバックをもらえたり、自分にとっても自信がつきますし、さらに強みを知ることができます。
この「幸せのフィードバックの循環」が発生させれば、周囲から声がかかるようになるステージ1を登った状態です。このステージ1を実行できているだけで、十分に市場価値の高い人材になることができます。
ステージ2:知人の知人から声がかかる
強みを生かして周囲に貢献していると知人経由で、あなたに相談がくるようになります。つまり知人があなたの強みを他人に紹介できる状態ということです。
ステージ2はフィードバックのサイクルを育てて自分の世界を広げるということです。
周囲に貢献してフィードバックのサイクルを育てる
身近な人に「心が動いた瞬間」を聞いたように、新しくつながった人の心を動かした場面があれば、それについてフィードバックをもらうようにしましょう。周囲への貢献範囲を広げていくと、紹介経由での声がかかるようになります。
例えば、紹介されて会った人から「今度、私が主催するイベントがあるんですけど、ちょっとしゃべっていただくことって可能だったりしますか。場が盛り上がりそうなので、ぜひよろしくお願いします」と相談されるかもしれません。
これは、「知人の知人」に対してあなたの強みを認識してくれたということです。ステージ1のフィードバックサイクルが育っている証拠となります。
ステージ3:世の中から声がかかる
ステージ3は「再現性のある強み」をSNSなどで発信して、全く接点のない人から声がかかる状態です。このステージまでたどり着くと、会社に依存せず自分の名前で仕事を獲得できる状態になっています。
言語化して発信する
ステージ1、2を経て多くの方の悩みを解決してきたことで多くのノウハウが蓄積されているはずです。それらのノウハウを再現性ある強みとして、言語化してSNSで発信していきましょう。
情報発信に苦手意識を持っている方もいるかもしれません。またノウハウなんて無いよと思うかもしれませんが、「これまで声をかけてもらったエピソード」を発信するだけでも、実は多くの方の悩みを解決できる可能性があります。
SNSはいきなり高品質なものを発信するというよりは、まずはやってみる。気軽な気持ちでフットワーク軽くはじめてみましょう。
影響力を持つためにできる取り組み
基本的には、ステージ1で紹介した「自分の強みをきく」⇒「行動する」⇒「報告する」のフィードバックの循環を回していくことがベースになります。
ただ、「強みなんて無いよ。。」と思っている方もいらっしゃるのではないでしょうか?そのために、まずは自分の強みを育てるために今日からできる行動について、最後にご紹介します。
とにかく人の役に立つ
下記のようなものであれば、特別なスキルがなくても周囲の人たちの役に立つことが可能です。
- お役立ち情報を提供する
- 人の話を聴く/応援する
- 調整係/議事録係を担う
特に「お役立ち情報を提供する」は、オススメです。なぜなら相手の役に立てることはもちろん、自分自身に情報収集+整理する能力が身につくからです。情報を提供する際は、そのまま横流しや転送をするより、「なぜ、今、この情報を共有したのか」を付け加えるとよいです。
またネタ切れにならないように「困ったことリスト」の作成も合わせてオススメです。自分や身近な人が困ったことを常に書き留めて、それに対し「こういうことをやったらうまくいった」をストックしておきます。
様々な場面での対策ネタが蓄積されていきますので、困っているかたに出会ったときにすぐに力になることができます。
今日から困ったことノート(ネタ帳)をつくりましょう!
そのまま人に見せるわけではないので、メモ書きで大丈夫です
まとめ/感想
本記事では、「声がかかる人(自分の名前で仕事ができる人)」になるための方法についてご紹介しましたが、書籍ではさらに具体的なテクニック、声がかかるようになった後のキャリアプラン、高橋 浩一さんによるQ&Aなども書かれておりますので、ぜひお手にとっていただければと思います。
私は、まだまだステージ1、2をウロウロしている感覚ですので「とにかく周囲の役に立つ」を意識して情報提供/発信をしていきたいと思います。この記事も少しでもどなたかのお役にたてばうれしいです。
キャリアプラン、自分の方向性については以下の記事/本も参考になると思いますのでよかったらご覧ください。
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