終身雇用は崩壊し、キャリアアップには転職が必須の時代に突入しています。企業の寿命より個人の労働寿命のほうが長くなっているので、1社で勤め上げるという人のほうが圧倒的に少なくなります。
30代で転職経験がないことが「行動力がない人」とされる未来も遠からずやってきそうです。
とはいえ、転職は怖い、不安、どうしたらよいかわからないという方も多いと思います。その中で、強い味方になってくれるのは、「転職エージェント」です。
しかも転職エージェントは無料で対応してくれます。利用しない手はないですね。
ただし、なぜ無料で対応してくれるのか?を知っていますか?ボランティアではないので、もちろん意図があって転職者の支援をしています。その理由を理解しておくことで、Win-Winの関係を築いて、より効果的に転職エージェントを活用することができます。
この記事で読んで、上手に転職エージェントを活用し「転職を成功」させましょう!
転職エージェントを知る(転職サイトとの違い)
転職する時、主に利用するサービスとして「転職エージェント」と「転職サイト」があります。この2つは似ているようですが、実は中身は大きく違います。
結論として「圧倒的に転職エージェントの活用がオススメ」ですが、サービス内容を3つのポイントで比較しながら理由を説明していきます。
1.求人情報の「量と質」
自分の経歴・希望を伝えたうえでエージェントから求人を紹介してもらいます。
- 未経験者ではなく「即戦力になる経験者」を募集する企業が多い
- 好条件な募集だと人が集まりすぎるので、エージェント紹介のみの求人がある
Web型のサービスであり、利用者が自分で求人を探します。
- サイトにアクセスできる人であれば誰でも求人情報を見ることが出来る
- 「未経験者OK」といった安いコストで人を雇うような求人が多い傾向にある
転職エージェントは企業側としてもマッチングされた人物のみの紹介となるため、好条件な募集を安心して依頼できるので、「質」がよい求人が多いです。
一方、転職サイトは広く公開するので、全体の求人情報量は非常に多いです。ただし企業側も多くの募集者の書類審査/面接に対応する必要があるので、表現は悪いですが「ある程度の変えがきく」ポジションをサッと採用した場合に利用していることが多いです。
2.応募書類の添削/面接対策
応募書類の添削や応募面接対策まで手伝ってくれます。
- これまでの経歴を魅力的に企業にPRする専門的なアドバイスを受けられる
- 応募する企業の内情も把握しているので、採用率の高い応募/面接ができる
基本的に応募書類の添削や面接対策は自分でやる。
- 一部、添削サービスはあるがエージェントと比較すると質は低い(1回のみの場合が多い)
- 応募企業の情報はWebなどに掲載されているのみなので、綿密な対策は立てづらい
転職活動をする上で、自分を魅力的にPRする書類/面接は非常に重要な要素です。転職エージェントを活用することで、添削してもらうだけでなく「応募した企業」に適したアドバイスを貰えることは大きなアドバンテージとなります。
3.日程調整・条件交渉
- 複数社に応募している場合、スケジュール管理を代行してもらえる
- 最も重要な「給与交渉」も間に入ってもらえる
- 求人に応募した後の面接日程調整は自分で調整する
- 内定後の待遇交渉を全て自分でやる
内定後の給与交渉は、非常に重要ですが「欲張りすぎて、せっかく貰った内定がなくなったらどうしよう」としっかり要望を伝えることは難しいと思います。そこを第三者として転職エージェントが希望をはっきり企業側に伝えてくれるます。
転職エージェント | 転職サイト | |
---|---|---|
求人の質・量 | 厳選された質の良い求人が多い | 量は多いが微妙な求人も多い |
応募書類の添削・面接対策 | 協力してくれる | 自分でやる |
日程調整・条件交渉 | 代行してくれる | 自分でやる |
こんな人にオススメ | 本気で転職活動をする人 | 情報だけ見たい人 |
転職エージェントの仕組み
転職を希望する人にはとても心強い転職エージェントですが、決してボランティアで支援をしているわけではありません。仕組みを理解して、正しくエージェントと関係を構築しましょう。
- 転職希望者・企業から希望/条件をきく
- それぞれの希望にマッチした人材・企業を紹介する
- 採用が決まった場合、企業から報酬を受け取る
企業側が報酬を支払うので仕組みなので、転職希望者は無料でサポートを受けることができます。
転職エージェントと上手に付き合う方法
転職希望者としては、転職エージェントが最高のパフォーマンスを発揮してくれる付き合い方をすることで、転職活動をスムーズに進めることができます。
それぞれの理由を解説していきます。
安心して企業に紹介できる人物だと思ってもらう
表現としては微妙ですが、、転職エージェントから見ると転職希望者は「商品」です。依頼主=企業に微妙だなと思う「商品」は紹介できません。
つまり転職エージェントに「安心して企業に紹介できる」と信頼してもらう必要があります。
- ちゃんと連絡はマメに返す
- 時間通りに面談をする。遅刻しそうであれば、一報をいれてお詫びする
- 失礼な言葉遣いをしない(お客様気分で、横柄な態度を取る人がいるそうです。)
どれも社会人として、人間としてごくごく当たり前のことですが、上記をやってしまっている人が結構います。(転職エージェントをしている知人から聞きました。)
お客様ではなく、ビジネスパートナーとして転職エージェントを利用しましょう。
転職で希望すること(キャリアプラン)を明確に伝える
転職において「なにを大事にしているのか」を明確に伝えることが重要です。
- 転職における優先順位は?(年収、ワークライフバランス)
- スキルアップしたい?将来どうなりたい?
転職エージェントはエスパーではないので、希望をしっかりと伝えないと、あなたの頭の中にある希望にマッチしたお仕事を紹介することはできません。
また今回の転職に限らず、中長期的になにをしたいか?を明確にしておくことは非常に重要です。自分が満足できるキャリアプランを歩むために、人生の軸/転職の軸はしっかり作成しましょう。
複数の大手エージェントに登録する
転職エージェント(人材紹介)という事業自体は、全国数万社登録されています。ただ中小規模の転職エージェントは報酬目当てで、入社後の条件を偽ってブラック企業に入社させるなど、悪質な業者も多いです。(もちろん全てが悪質業者ではないですが、確率の問題です。)
ですので、大手企業が運営する転職エージェントを利用しましょう。SNS全盛の時代において、大手企業は悪評をたてられることが企業リスクなので、しっかり法令遵守した対応をしてくれます。大手企業のエージェントは紹介できる企業数が多いことも魅力です。
そして、必ず複数社に登録をしましょう。適切な競争関係があることをお伝えした方が、転職エージェント側も他社エージェントに負けないように頑張って提案してくれます。
もちろんイヤミな感じで伝えることはNGです。「一番よいご提案を頂けるエージェントさんと一緒に頑張りたいと思ってます!」など、一緒に頑張りたいというニュアンスでお伝えしましょう。
おすすめ転職エージェント+α
最後に優良な転職エージェントをご紹介します。現在の年収/スキルによって、どのエージェントを利用すれば良いかも後ほど、紹介させて頂きます。
上記サービスは全てオススメではあるのですが、「現在の年収」によって最適なサービスや戦略が違いますので、以下でケース分けして紹介いたします。
ケース1:現在の年収が400万円以上
JACリクルートメント一択です。100万以上の年収アップを目指せる企業を紹介してくれることも多々ありますし、企業担当者が企業が求める人物像まで丁寧に教えてくれます。
また「サブプラン」でBIZREACH(ビズリーチ)にも登録しておきましょう。いずれにせよ履歴書は作成するので、登録しておいて損はありません。企業側から魅力的なオファーがくれば、面談をしましょう。
ケース2:現在の年収が400万円未満
現在の年収が400万円未満の場合、「JACリクルートメント」から紹介できる求人がないと断られてしまう事もあります。(400万はあくまで目安です。年齢/スキル/資格なども加味されます。)
私がオススメするキャリアプランとしては「成長業界(IT)の中でも特に伸びているSaaS企業で実績を作って、大手企業へのキャリアアップ」なのでIT/SaaS特化型の「マーキャリ NEXT CAREER」をメインにするが良いと思ってます!!
大事なことは「1回の転職で全てを満たすことは難しい」ということです。複数回の転職でキャリアアップのステップを踏んで、徐々に自分が望む条件/環境を勝ち取っていく戦略が大事です。戦略の詳細については、以下の記事をご覧ください。
もちろんBIZREACH(ビズリーチ)に登録しておくことで思わぬ優良企業からオファーを貰える可能性もあるので、履歴書を書いたら登録しておきましょう!
IT以外に広く業界を見たい場合は、「リクルートエージェント」「マイナビエージェント」のいずれかに登録しましょう。
その他のサービス
プログラミングスクール:スキルを身に着けて市場価値をアップしたい
転職をするならIT業界が圧倒的におすすめです。しかし、必ずしもエンジニアになる必要はないですが、「プログラミングが分かる」は大きなアドバンテージになります。
例えば、プログラミングが分かる営業ならプロジェクトマネージメントまでできますし、バックオフィスなら業務を自動化したり、エンジニア採用の面接もできます。現状で「自分の強みがない。。」とお悩みであれば、プログラミングを勉強してから転職するというステップもありだと思います。
「何かを作れるようになる」といった漠然としたゴールではなく、「実際に仕事を受けられるレベルに達する」ことをゴールとしているデイトラが一押しです。
またプログラミングを学ぶだけでなく、要件定義書、ER図、データベースのテーブル定義書の作成等も実際に仕事で利用するスキルを学びたい場合、DIVE INTO CODEがオススメです。
キャアリアコーチング:自己分析から適切なキャリアプランのアドバイスが欲しい
本記事でも「人生の軸」「転職の軸」を決めることは大事で。と何度も紹介させて頂きました。
- 自分が将来的に何をやりたいのか、自己分析ができない
- 市場価値をあげるために何をすればいいのか分からない
- エージェントに相談しても求人提案しかしてくれない
などでお困りであれば、キャリアコーチングサービスの活用を検討してもいいかもしれません。マジキャリは自己分析からキャリア設計まで伴走型で支援してくれます。
ただし、金額は決して安くないのでまずは自分でやってみましょう。また私も相談を受け付けておりますので、Twitter(@POLIN_ITJOB)、または「お問い合わせ」までお気軽にメッセージください。
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