いきなりですが、人生の成功に必要なものは「集中力」です。
経済学者のジェームズ・ヘックマン氏の調査によると、社会的、経済的に成功した人の特徴は「目先の欲望に負けず、コツコツ課題に取り組む能力=集中力が高い人」とのでした。
その大事な「集中力」がなくて困ってるんだよ。
僕は負け組なの??
↑そんなことはないです。まず集中力には個人ごとに「タイプ」があります。これは良し悪しではなく個性です。なので、自分の集中力タイプを知り、それがどんな仕事(のやり方)に向いているかを知ることが重要です。(自分にあってない方向で努力するのは大変なので、、)
また集中力は生まれながらの才能だけではなく、後天的な要因も大きく影響します。実際に科学的に集中力を高める方法も、色々と解明されてますので、汎用性が高いテクニックを紹介していきます。
自分の集中力タイプと仕事の相性、科学的なテクニックを知ることで「集中力」をコントロールし、仕事で成果を出せるようになりますので、是非、最後までご覧ください。
集中力を構成する3つの要素:深さ × 速さ × 長さ
まず集中力は3つの要素から構成されております。(この要素は「左利きのエレン」という「天才になれなかったすべての人へ」というキャッチコピーの作品で紹介されており、非常にわかりやすいので参考にしました。)
つまり集中力のタイプが「深く」×「早く」×「長い」という人は、「すぐに周囲の物音に気づかない集中状態になり、それが長時間継続する」。一方、集中が「浅く」×「遅く」×「短い」という人は、「なかなか集中できず、集中しても周りの雑音が気になり、集中が持続しない」ということになります。
これだけ聞くと、「深く」×「早く」×「長い」人が素晴らしいですが、まずそんな人は普通はいません。本当にごく限られた天才と呼ばれる人がこのタイプです。
つまり常人は、この3つの組み合わせにより自分の集中力のタイプが決まります。
ちなみに、4つ目の要素として集中する「対象」によって、同一人物であってもタイプが変化します。例えば、仕事=浅い/早い/短い、趣味=深い/遅い/長い などです。このブログは、ビジネスパーソンに役立つ情報を発信していますので、対象は「仕事」という前提で話を進めていきます。
「集中力タイプ」と「仕事内容」の相性
集中力タイプによって、仕事内容に「向き/不向き」があります。例えば、「集中力が浅い人」は、目の前の1つのことだけではなく周りで起こるいろいろな事柄にも注意を向けることのできる、「外的集中」が優れているとも言えます。
なので「集中力タイプ」と「仕事内容」の相性について、3つのパターンを参考例として紹介します。
タイプ①:「浅い/早い/長い」
いろんな仕事を並行してこなせる!
でも、ちょっと雑なのが欠点かも。
このタイプの人は、1日のうちに様々な仕事をこなすマルチタスクな仕事に向いています。
オフィスワーカーだと、様々な仕事を並列で対応していることも多く、また「ちょっといいですか?」と話しかけられ、作業を中断しないといけないことも多いです。
そんな環境で、課題・作業内容が変わっても、素早く切り替えができます。また、周囲の状況や自分が抱えている別の課題にも気を回すことができるので、複数人で仕事をしているときは連携しやすいです。
しかし、集中力の浅さは「作業のクオリティが低くなる」というデメリットにつながります。
このタイプに当てはまる場合は、個々のタスクに対して「意識的に」丁寧に考える時間を確保すると、全体としてクオリティの向上が期待できます。
タイプ②:「深い/早い/短い」
切り替えが早いので色んな仕事ができる。
ただ集中していると、他が目に入らない
このタイプもオフィスワークに向いています。集中力の「早さ」という項目は、1日で様々な仕事をこなす仕事と相性がいいです。さらに深い集中力を持っているので、作業自体も精度高くこなすことができます。
ただ、先程の「浅い/早い/長い」タイプと違い、完全な並列処理には向いていないです。作業中は一つのことに没頭するので、周囲への意識は向かなくなります。また集中できる時間も短いので、休憩を細かめにとらないとパフォーマンスが大幅に低下していきます。
そこで、このタイプは、一日のスケジュールをきっちりと作成しておくと効率があがります。この時間は作業中(話かけないで!)、この時間は休憩、この時間はミーティング、など深く早い集中力を効果的に使えるようにすると生産性が高くなります。
タイプ③:「深く/遅く/長い」
一度、集中してしまえば、仕事がはかどる。
でも集中するまでに時間がかかってしまう。。
こちらの方は、1つのことを深く考える仕事に向いています。具体的には、プログラマー/イラストレーター/研究職など、目の前のテーマに没頭し、じっくり取り組むことでクオリティの高い仕事ができます。
しかし、自分のペース/自分に合った環境でないと、なかなか集中できないという弱点があります。
ですので、オフィスワークで様々なタスクをこなしていると、一つの仕事に没入する時間がなく、クオリティを高くすることが難しいです。もしくは、誰もいない時間に作業することになり、残業が増えてしまう。なんてことになります。
このタイプは、集中力を発揮できれば素晴らしいクオリティの仕事をすることができますので、集中できる環境/時間をつくり出すことが最重要です。(詳しいテクニックは次の章でご紹介します。)
集中力を高めるテクニック
個人ごとの「集中力タイプ」と「仕事内容」によって、必要な対策は変わってくるということをご理解頂けたかと思います。
ですので、ココからは「深さ」「早さ」「長さ」の3つの要素+αで集中力を高めるテクニックを紹介します。自分にあった対策を考えていただく参考になれば幸いです。
テクニック①:深さ
集中力の深さに影響を及ぼすのは「周囲の環境」です。
人間は1秒で4,000ビットもの大量の情報を受け取って、無意識で取捨選択をしています。集中できない原因は、脳が集中したいこと以外の情報を受け取っているからです。そして、情報の80%は視覚、7%は聴覚からになります。
つまり、ムダな情報が入ってこない環境をつくることが効果的です。
- 仕事に関係ないものが目に入らないようにする
- 音は無音にする(※人によっては環境音BGMのほうが効率があがる)
そして、もっと手軽に、そして最も効果を発揮するのは、必殺テクニックをお伝えします。それは「スマホ」を手が届かないところにおいて、通知をOFFにすることです。
え??そんなこと?それで集中できるの??
↑と思われたかもしれません。スマホは世界中の天才達によって、とにかく人の時間を奪うためのアプリが開発されています。(スマホの通知は、パチンコの当たりと同じくらいのドーパミンがでるともいわれております。)
ですので、理性で抵抗することは不可能です。集中したい時間だけでいいので、手元にスマホがない状態をつくってください。
テクニック②:早さ
早く集中状態にするには、作業前の「ルーティーン/スイッチ」という心理トリガーを作ることが有効です。
↑上記はあくまで参考例で、人によって色々なスイッチがあると思います。個人的には、コーヒーによるカフェイン摂取がオススメです。カフェインによる集中力のUPは科学的に証明されております。
大事なのは、集中スイッチを実施したあとに、作業に必ず入ることです。何度も繰り返して、脳に「集中スイッチ→作業」という流れを刻み込むことが目的になるので、一度試して集中できないからコロコロ変える、と効果がないのでご注意ください。
テクニック③:長さ
集中力の長さについては、個人差が大きいので持続時間を無理やり長くすることは難しいです。ただ、集中状態を1日のなかで長くするには「休憩」が重要であることは科学的に証明されております。
ノッてる状態で、一気に作業を続けてしまうと疲労が蓄積し、次の集中に入れず、その日は結局作業が進まなかった。。なんてことがありますので、一定時間作業をしたら、必ず休憩をするようにしましょう。
この集中/休憩の比率については、個人差が大きいので自分で最適な方法をみつけるしかないのですが、とりあえずという観点で「ポモドーロ・テクニック」を試してみてはいかがでしょうか?
ポモドーロ・テクニックを実施しようとすると、25分間の作業中は別のタスクをしてはいけないので、必然的にスマホを手元に置かない環境を作るので、オススメです。
テクニック④:+αの要素
最後に集中力を強制的に高めるテクニックとして「適切な目標設定+周囲への宣言」を紹介します。
スマホゲームは目標(+報酬制度)が絶妙に設定されています。ログインボーナス、レアアイテムの出現率、攻略難易度、など。難しすぎず、簡単すぎないので、プレイし続けたくなり気づいたら朝なんてことがあります。
これは仕事でも同様です。適切な目標設定がされていると仕事に集中しやすくなります。(※難しいのが報酬設計ですが、そこは自分へのご褒美を上手にコントロールしてください。)
また目標を周囲に宣言することで「口だけの奴と思われたくない」「嘘つきになりたくない」という心理的なプレッシャーがかかるので、集中力の向上につながります。
少し負担のかかる方法ではありますが、どうしても集中したい!しなければいけない!というときには是非、ご活用ください。
まとめ:集中力を制するものは、仕事を制す!
最後に本記事で紹介した内容をまとめさせて頂きます。
冒頭にも紹介した通り、集中力は人生で成長するためには非常に重要な要素です。
ただ絶対に集中しないとダメなのか?というと継続して集中したいなら諦めることも大事です。完璧に集中しようと思うことが、集中を阻害しているなんてこともあります。さらにマジメな人だと、なんて自分はダメなんだと失望してしまうかもしれません。
実はそんなに思いつめず「ダメなときはダメ!今日はサボっちゃお!」くらいの心の余裕があるほうが、結果的にうまくいくいっている人が多いような気がします。(個人の感想です。)
このブログではビジネスパーソンの「市場価値をあげる仕事術」「転職に必要な考え方」を紹介してますので、よかったら他の記事もご覧ください。
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