ムダな会議が多い。。準備に時間がかかる。。など社内会議に課題を感じている方も多いのではないでしょうか?特にリモートワークになったことで「やたらと会議が増えた!」という話はよく聞きます。
そんな課題を解決するのが「amazonのすごい会議」という本です。
amazonは世界最大のECサイトだけでなく、世界最大のクラウドサービス「AWS」など多くの素晴らしいサービスを作り続けている、世界最強の企業の一つです。創業からわずか30年足らずで、この実績を上げることができたのは、社内で徹底的な効率化を実現していたことも大きな要因です。
本書にはそんなamazonで実施されている「すごい会議」ノウハウが余すことなく紹介されています。しかし現実的に、全てをそのまま真似できるわけではないです。
詳細は後述しますが、「パワーポイントの資料は禁止」をいきなり会社で実践するのは難しいですよね。。「お前、資料作成さぼったな!」となるのが目に見えてます。笑
ですので、この記事では一般的な企業の一従業員でも実践できるエッセンスを抽出して紹介しますので、是非、最後までご覧頂ければと思います。
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会議の必要性を精査する
まず「新しいことを始める前に、ムダなことを辞める」から始めましょう。つまり開催する意味がない会議をリストアップしていきます。
ただ「なんとなくムダ」では、正しく仕分けをしていくことはできません。どんな会議が必要で、どんな会議が不要なのか、他人とも共有できるように判断基準を言語化していきます。
もちろん自分ではどうにもならない会議もあると思いますが、自分が主催の会議などコントロール可能な範囲から見直していきましょう。出来ることから着実に!です。
良い会議(増やすべき会議)
1on1(ワン・オン・ワン)
部下と上司が1対1で話すミーティングを1on1(ワン・オン・ワン)といいます。特に最近は、転職が当たり前となり、「会社と従業員」「上司と部下」のコミュニケーションのとり方を変えていく必要が出てきています
様々な実証実験の結果、職場での密なコミュニケーションが心理的安全性(安心して働ける環境であると感じること)が生み、以下のような効果につながることが証明されています。
正しい1on1ミーティングの実施方法については「シリコンバレー式「1on1ミーティング」という記事で詳しく紹介してますので、是非ご覧ください。
明確な目的がある会議
ものすごく当たり前のことなのですが、明確な目的がある会議は実施するべきです。良い会議の目的は以下の3つのどれかに該当します。
意思決定:何かを決める会議
進捗管理:現状の良し悪しを判断する会議
アイデア出し:新しい考えを生み出す会議
上記のような明確な目的を参加者全員が共有できており、実施後に目的が達成できてる会議は今後も継続して実施していくべき会議といえます。
悪い会議(廃止・縮小してもよい会議)
情報共有が目的の会議
一般的な企業で最も多くて、最もムダだと思われているのが「情報共有」が目的の会議です。一方的に決定事項を伝えるだけの会議はやめて、もっと効率的な情報共有の手段を検討するべきです。
見ればわかる情報については、ITツールを活用して、いつでもどこでも確認できる環境を作るだけでも、ムダな会議を無くせるので、大きな投資対効果を得ることができます。
役割のない人が参加している会議
出席しているけど資料作成など内職している人、何も発言せずにぼーっとしている人。。
↑「あなたは何のために出席してるのですか??」と言いたくなるようケースはあると思います。意味のある会議をするために、役割がない人は会議に呼ばないほうがよいです。
議題に関係ある人だけに参加してもらい、その他の関係者には議事録で決定事項を共有するだけでOKです。このように会議規模の縮小をするだけでも、会社全体としてはかなりムダな時間を削減できるはずです。
自社で使える「amazonのすごい会議」効率化テクニック
この記事で一番大事なのは、ココからです。本書ではamazonではどのように会議を進行しているかについて、様々な情報が紹介されています。しかし、読んだ多くの方が、
うちの会社ではルールが色々決まっちゃってるから実践できないよ。
で終わってしまうと思います。なので、一般的な企業/一従業員であっても実践できそうな内容だけに厳選してご紹介していきます。
- 開催の目的を事前に伝える
- 資料のデザインにこだわらない
- 3Wで担当を周知する
開催の目的を事前に伝える
なんか会議予定がカレンダーに入ってるけど、一体これは何の会議だろう??そんな会議に招集されたことはないでしょうか?(私は結構ありました。)
A:今日は〇〇をご相談をさせてもらいたくお時間を頂きました。
B:(えー、事前に言ってくれれば準備してきたのに。。)
事前に目的を伝えられてない会議は、こんな感じで始まってしまいます。そして持ち帰って確認します。という宿題も増えてしまうでしょう。。非常に非効率です。
なので「開催目的を事前に伝える」は非常に重要です。(基礎中の基礎ですが。)
上記の内容が参加者に共有されていれば、最初の会話例のような会議のスタートを避けられます。
自分が主催者の会議は目的をしっかり伝えましょう。また、目的が不明な会議に招待された場合は目的を確認するようにしましょう。
「この会議の目的を教えてください」と聞くと、ケンカ腰と思われちゃうかもしれないので、枕詞に「事前に準備できることがあるかもしれないので、」をつけることをオススメします。協力的ですよ〜、という姿勢を示すことができます。
資料のデザインにこだわらない
社内資料なのに、やたらとデザインまで気にしてませんか?本当にそのデザインは必要ですか?社内会議の目的は「意思決定」「進捗確認」「アイデア出し」です。その目的を達成するためにデザイン性は不要のはずです。
実際にamazonでは社内資料に「パワーポイント」を使うことが禁止されています。また箇条書きも禁止で「読んだらわかる文章」にすることが求められています。
パワーポイント資料は要点だけを書いて、詳細は口頭で補足する形式になることが多いと思います。しかし資料だけを見た人は詳細部分に自分の解釈が入ってしまいます。すると結果的に、認識のすり合わせために無駄な時間がかかってしまうので、amazonでは誰がみても同じ理解ができるよう「読んだらわかる文章」で社内資料の作成をしています。
とはいえ、いきなりパワーポイントではなくてワードで文章を作って「これが資料です!」と言った場合、
おい!!資料作成をサボったな!作り直してこいーー
↑と怒られてしまいますよね。。
なので一般的な企業で応用するとなら、まずは「資料のデザインにこだわる」のはやめましょう。これだけで本質的な成果につながらないムダな時間を削減することができます。
そして+α要素として、その時間空いた時間を読めばわかるように文章にすることに時間を使ってみてはいかがでしょうか?
プレゼン資料で文字が多すぎるのを指摘される場合は、プレゼン用+配布用としてわけるという方法もありかなと思います。必須ではないですが、関係者が多い場合、会議に参加できなかった人にも正しく伝わるというメリットもあるので、会議内容に応じて検討してみてくださいー
3Wで担当を周知する
会議が終わって「結局何も決まらなかった。。。」というのは最低です。時間がムダになってます。
それを避けるためには、3Wを決めることです。
物凄く当たり前のことです。しかし、いつの間にか基本を忘れてしまって、議論がアッチいったりコッチいったりして、結局何も決まらない会議というのはあるあるの一つではないでしょうか?
そして、一番大事なのは「3Wを決めたら議事録に担当を記載して、関係者に周知する」です。
会議直後は、なんとなく何かが決まって気になっていても、結局誰も何もやっていなかった。というのが一番のムダです。3Wを決めて、関係者に周知する。これを徹底するだけで会議1つ1つの効率が大きくUPします。間違いないです。約束します。
まとめ:「amazon」から学ぶすごい会議の極意
本記事で紹介した内容を、まとめていきます。
この記事で紹介したのは、若手社会人でも知ってるビジネスの基礎的な内容ばかりです。しかし注目すべきは「amazonほどの企業だからこそ、基本を徹底している!」という点だと思います。
1つでも取り入れられることがあり、実践してみていただけるならば、とってもうれしいです。
本書にはamazon流の「会議のファシリテーションの技術」「文章の資料作成術」「ブレスト会議での思考フレームワーク活用」「進捗管理のためのKPI設定方法」など、しっかり技術論的な話も紹介されています。
もっと高度なテクニックを知りたい!と興味をお持ち頂いた方にもオススメなので、是非、本書をお手にとって頂ければと思います。
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